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ヴァン・ジョーヌとはどのようなワインですか?

簡潔な回答

ヴァン・ジョーヌ(黄色いワイン)はフランス・ジュラ地方のみで生産される唯一無二の白ワインで、サヴァニャン品種から最低6年と3ヶ月の樽熟成(産膜酵母フロール下)を経て作られる。620mlの「クラヴラン」瓶に詰められ、くるみ・カレー・サフランの複雑な風味が特徴。世界で最も独創的な白ワインの一つだ。

詳細な回答

ヴァン・ジョーヌは世界のワインの中でも最も個性的で説明しがたい存在だ。スペインのフィノ・シェリーと類似した製法を持ちながら、酒精強化をせず天然のアルコール(通常13〜15%)のみで産膜酵母フロール・ヴォワール(voile = ヴェール)を維持する点で根本的に異なる。この技術的偉業がヴァン・ジョーヌの全てだ。

製法のプロセスは以下の通りだ。サヴァニャン(完熟した晩秋収穫)を通常の方法で醸造した後、満タンにせず—意図的に酸素と接触させる—228〜228リットルのオーク樽(ジュラのピエス)に移す。この酸素との接触により表面に産膜酵母(酒精強化シェリーのフロールと同じサッカロマイセス・ベタエクス等)が自然に繁殖し、白いヴェールとなってワインを覆う。このヴェールが一方では外部の酸化から守りながら、他方でワイン内部の独特の化学変化(アセトアルデヒドの特殊変換等)を促し、フレッシュな果実感を消しながらくるみ・アーモンド・クルミオイル・カレー・サフラン・シナモンの複雑な香りへと変換する。

6年3ヶ月の法定最低熟成中、樽の液体は大幅に減少する(約38%が蒸発)。これが「天使の取り分(part des anges)」とも呼ばれる自然の損失で、残った濃縮された液体が620mlのクラヴラン瓶に詰められる。クラヴランという特殊な瓶の容量は、750mlのボトルから6年間の蒸発損失を差し引いた結果として生まれた量に由来するという説がある。

4つのアペラシオンでヴァン・ジョーヌを生産できる:シャトー=シャロン(最高峰・最も厳格な規定)、アルボワ、レトワール、コート・デュ・ジュラ。シャトー=シャロンは品質の低いヴィンテージには非常に少量しか生産されない(1974年ヴィンテージは全量不合格となった唯一の年)。

驚くべき事実として、ルイ・パスツール(細菌学・ワイン科学の父)はジュラ出身で、アルボワのワインを研究対象として酵母の役割と酸化の仕組みを解明した。ヴァン・ジョーヌの産膜酵母の謎はパスツールを科学へと導いた最初の扉だったとも言われる。現代の微生物学の礎が、ジュラの黄金色のワインの中に眠っているという事実は、科学とワインの深い歴史的縁を示している。

ヴァン・ジョーヌの最高の食のパートナーはジュラの郷土料理だ。コンテ・チーズ(地元産)との組み合わせはフランス最高峰のチーズとワインのマリアージュの一つとして世界的に知られる。ヴォルリャイユ(鶏肉のクリームソース)、エクルヴィス(ザリガニ)、白トリュフ等との相性も称えられる。ヴァン・ジョーヌ特有のくるみ・カレーのニュアンスは、スパイスを使ったアジア料理とも意外な相性を見せることがあり、日本の出汁文化や醤油の旨味と共鳴する可能性も探求する価値がある。シェリーとヴァン・ジョーヌの対比は、産膜酵母製法の旧世界における二つの顂点を示す。シェリーは酒精強化(アルコール添加)でフロールを維持するのに対し、ヴァン・ジョーヌは天然のアルコールのみで行う—この技術的な差異が味の方向性を全く変える。シェリーのより開いた酸化的なスタイルとヴァン・ジョーヌのより閉じた熟成的複雑さの違いは、製法の哲学の違いを直接反映している。

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