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オーストラリアの優れたワインとは何ですか?

簡潔な回答

約146000ヘクタール、65のGI(地理的表示)を持つオーストラリアは、バロッサのシラーズをはるかに超える多彩なワインを生み出す産地です。バロッサの百年古樹シラーズ(ペンフォールズ・グランジ、ヘンシュキー・ヒル・オブ・グレース)、エデン・ヴァレーとクレア・ヴァレーのリースリング、クナワラのカベルネ・ソーヴィニヨン、ヤラ・ヴァレーとタスマニアのピノ・ノワール、ハンター・ヴァレーのセミヨンが代表格です。

詳細な回答

オーストラリアは世界第5位のワイン輸出国であり、6つの州にまたがる約146000ヘクタールの多様なテロワールを持つ。「バロッサのシラーズ」という一次元的なイメージは、この国のワインの真の豊かさをほとんど反映していない。

バロッサ・ヴァレーはシラーズ(シラーとも表記)の世界的聖地だ。南オーストラリア州でフィロキセラが蔓延しなかったため、接ぎ木なしの古樹が150年以上を刻む区画が存在する。灌漑なし、非接ぎ木の古樹から搾られたブドウは、ほかでは得られない凝縮感を持つ。1951年に初めてリリースされたペンフォールズ・グランジは複数産地のシラーズをブレンドしたオーストラリアで最も名高いワイン。ヘンシュキー・ヒル・オブ・グレースは1860年代に植えられた単一区画の極致で、ブドウの樹齢がワインのポテンシャルを規定するという物作りの哲学を体現している。

エデン・ヴァレーとクレア・ヴァレーは標高が高いため冷涼で、ドイツのモーゼルに比肩するリースリングを生む。シトラス、石灰石、テンションある酸を持つ辛口白で、10〜20年熟成でトーストとケロシン(上品な石油様香)が開く。グロセット(ポーリッシュ・ヒル、スプリングヴェール)とピューゼイ・ヴェールが頂点に立つ。

クナワラは南オーストラリア州の「テラ・ロッサ」——石灰岩の上に薄く広がる赤土——という特異なテロワールでカベルネ・ソーヴィニヨンが最高の個性を発揮する。ワインズ、ペンリー・エステートが代表格。ヤラ・ヴァレー(ヴィクトリア州)とタスマニアでは、ブルゴーニュに比肩する気候でピノ・ノワールとシャルドネが花開く。

最も驚くべき事実はハンター・ヴァレーのセミヨンだ。低アルコール(10〜11%)、無樽仕上げで収穫されるこのワインは、若いうちは薄く地味だが、10〜20年の瓶熟成でゴールデン、トースト、複雑に変貌する——世界中を探しても同様の熟成変化を示す白ワインはほとんど存在しない。タイレルズとブロークンウッドが守護者だ。

オーストラリアワインの最大の強みのひとつは、フィロキセラの影響が限定的だったため非接ぎ木の古木が多く残されている点だ。接ぎ木なしの古木から生まれるワインは、自己根の根系からミネラルと複雑さを直接引き出すと言われる。このような古木の保存はオーストラリアの「オールド・ヴァイン・チャーター(古木憲章)」によって2022年から正式に認定・保護されるようになった。また、オーストラリアは「代替品種(Alternative Varieties)」の運動でも世界をリードしている。フィアノ、ヴェルデーリョ、アルバリーニョ、テンプラニーリョ、グルナッシュ・ブランなど、イタリア・スペイン・ポルトガルの品種が南オーストラリアやビクトリアで素晴らしい表現を見せている。温暖化した気候への適応策としての代替品種の試みは、ワイン産業の未来への賢明な投資だ。

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