·情報

プロのようにワインをテイスティングするにはどうすれば良いですか?

簡潔な回答

プロのテイスティングは5段階の厳格なプロトコルに従う。視覚・ファーストノーズ・セカンドノーズ(回転後)・口中・総合評価だ。このプロトコルにより、ワインの品質・産地・熟成ポテンシャルを客観的に評価することができる。

詳細な回答

プロフェッショナルなワインテイスティングは、WSET・ソムリエ研究所・コート・オブ・マスター・ソムリエなどの機関で体系的に教育される専門技術だ。その核心は再現性のある評価プロセスであり、感情や先入観を可能な限り排除することにある。世界で認定マスター・ソムリエの称号を持つ人物は300人に満たず、その試験合格率は数%に過ぎない。

評価前の準備として、中立な環境(香水なし、良好な自然光)で、身体的に安定した状態(理想的には感覚が最も鋭い午前中)に評価する。標準グラスはINAOグラス(ISO 3591)で、アロマを集中させるよう科学的に設計されている。温度管理も重要で、白は6〜12℃、赤は14〜18℃が基本。風邪をひいた状態や食直後の評価は信頼性が低下する。プロは毎日歯磨きに使う歯磨き粉の種類でさえ嗅覚への影響を考慮する場合がある。

視覚的評価(10〜15秒)では、透明度・色の強度・色調を評価する。白い背景に対して45度傾けてディスク(表面)・コア・エッジを観察。赤ワインのエッジのグラデーション(ルビーからテイルへ)は熟成の進行を示す。泡のあるワインでは泡の細かさ・持続性も視覚評価に含まれる。

嗅覚評価は「ファーストノーズ」(静置したワイン)と「セカンドノーズ」(回転後)の2段階。揮発性が高いものから順に香りが立ち上がる。強度・複雑さ・清潔さを評価する。品質の高いワインは少なくとも3つの異なるアロマファミリーを持ち、欠陥(TCA・ブレタノマイセス・酸化・揮発酸)がない。ソムリエが使う記述語の精度は経験年数と評価したワインの本数に比例する。

口中評価ではアタック(最初の2〜3秒)・ミドル・パレット(酸/糖/タンニン/アルコールの4柱のバランス)・レトロ・オルファクション(鼻腔への逆行アロマ)を分析。フィニッシュはコードリーで測定し、グランクリュは通常10コードリー以上。総合評価は品質・熟成ステージ・熟成ポテンシャル・フードペアリングを統合する。この統合的判断力は数百本のワインを体系的に評価する経験によってのみ育まれる。日本の利き酒(日本酒の官能評価)の訓練体系と本質的に同じアプローチが採用されており、感覚を研ぎ澄ませる修練としての共通した美学がある。

プロのテイスティングを志す人には段階的な学習経路がある。まずWSET Level 2(入門)、次いでWSET Level 3(中級)、最上位はWSET Diploma(Level 4)だ。さらに専門化するとWine MBA・Master of Wine(MW)・Master Sommelier(MS)という国際的最高資格がある。MWとMSはそれぞれ世界で400人強・300人弱しか存在しない選ばれし専門家だ。この道は長く険しいが、ワインを「読む」能力の習得は一生涯の知的喜びをもたらす旅でもある。テイスティングの習熟度を測る興味深い研究がある。初心者は主に「好き嫌い」で評価するが、経験者は品質の客観的評価と個人の好みを分離できるようになる。真のプロは自分の好みとは異なるスタイルのワインでも客観的に高品質と評価できる。これは「分離した評価(detached assessment)」と呼ばれ、批評家の倫理的基盤を形成する。

Available in

FAQ