ポルト、シェリーなどのフォーティファイドワイン(酒精強化ワイン)とは?
簡潔な回答
フォーティファイドワインは発酵中または発酵後にブランデー(アグアルデンテ)を添加してアルコール度数を15〜22%に高めたワインだ。発酵中の添加(ポルト、バニュルス)は残糖を保持して甘口になる。発酵完了後の添加(シェリー・フィノ、マンサニーリャ)は辛口になる。100年以上熟成できる最も長寿なワインの一つだ。
詳細な回答
ミュタージュ(アルコール強化)——77%vol.のニュートラルなアルコールを添加すること——がフォーティファイドワインを定義する技術だ。この技術の発明は17世紀の海上貿易に関連する:アルコールを加えることでワインを長期間の航海中も安定させた。
ポルト:ドウロ渓谷(ポルトガル)で生産されるポルトは、発酵中にモストにまだ60〜80g/Lの残糖がある時点でミュタージュされる。77%のアグアルデンテ(110L対440Lのワイン)の添加が酵母を瞬時に殺して発酵を停止させる。主要カテゴリー:ルビー(大樽での2〜3年熟成)、トウニー(550L小樽での酸化熟成、10〜40年以上)、ヴィンテージ(最低7年熟成)、LBV(レイト・ボトルド・ヴィンテージ、4〜6年)。トウニーの複雑さは日本の熟成古酒(こしゅ)に通じる——時間が色と香りを変容させる哲学。
シェリー:アンダルシア(ヘレス三角地帯)で生産される。パロミノ品種を完全に辛口発酵した後、フィノには15%vol.(フロール酵母のヴォワルの下)、オロロソには17%vol.(酸化熟成)にミュタージュ。ソレラシステムが数十年にわたるスタイルの連続性を保証する。
バニュルスとモーリ(ルーシヨン):ポルトと同様に発酵中にミュタージュ。主品種はグルナッシュ・ノワール。酸化熟成(ランシオ)か還元熟成(リマージュ/ヴィンテージ)を選択できる。
マルサラ:シチリア産の強化ワイン。ミスト(濃縮モスト+アルコール)または純粋アルコールでミュタージュ、ソレラで熟成。カテゴリー:フィーノ(1年)、スペリオーレ(2年)、ヴェルジネ(5〜10年)。
フォーティファイドワインとベルギーの食文化の接点について:ベルギーはポルトとシェリーの歴史的な重要輸出先だ。19世紀から20世紀初頭にかけてアントワープとブリュッセルのカフェやレストランではポルトが一般的なアペリティフとして消費されていた。この文化は今日でも残っており、ベルギーの老舗カフェでは「ポルト・ルージュ(赤いポルト)」が食前酒の定番メニューとして提供される。
バニュルスとモーリはフランスのルーシヨン地方産で、ベルギーでも入手しやすい。チョコレートで有名なベルギーとの最高の組み合わせ——バニュルスとプラリネ・ショコラ——はベルギーの食文化においてすでに認識されており、チョコレート専門店がバニュルスとのペアリングを提案するケースも増えている。
フォーティファイドワインの楽しみ方として、日本のウイスキーバー文化との類似点を指摘しておきたい。トウニー・ポルトの熟成による酸化ニュアンス(クルミ、カラメル、ドライフルーツ)は、日本のシングルモルトウイスキーの熟成ニュアンスと構造的に近い——木樽の中での酸化と蒸発が類似した変容を生む。ウイスキーを好む日本人がフォーティファイドワインを試みるとき、トウニー10年か20年が最も自然な入口となる理由がここにある。